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ちょっと真面目に書いてみようと思ってます

「褒める」って何?

最近、企業内で社員同士がお互いを褒め合いましょう、という活動を行っているらしい。かく言うウチの会社も社員同士で褒め合う活動を今年度から実施していて、たくさん褒められた人は会社から表彰されることになっている。

 

この「褒める」という活動には、褒められることで社員のモチベーションがあがり、仕事に対する意欲が向上、頑張ることで生産性があがる。という狙いがあるらしいのだが、個人的に褒めることでモチベーションがあがるかと言えば、そんなことはない。

 

誰しも褒められれば嬉しいし、場合によっては「がんばろう!」という意欲を高められる人もいると思うが、それが仕事に対する意欲なのかというと違うような気がするのだ。

 

そもそも「褒める」というと、

  • Aさんは、人が嫌がることでも率先して対応してエライ!
  • Bさんは、毎日始業の1時間前に出社してオフィスの整頓をしてくれる
  • Cさんは、いつも元気よく挨拶してくれて、接していて気持ちが良い

みたいなことをイメージしてしまうのだが、これらは立派な社会人になって、かつ年齢を重ねた中年のオッサンが言われると嬉しいよりも恥ずかしいと感じるような内容である。さらに言えば、これらの行動はどことなく「社畜」を思わせる気もする。

 

何より私が褒められてもモチベーションが上がる気がしないのは、上記のようなレベルでいくら褒められても人事評価には繋がらないのでは?という疑問を持たずにいられないからである。

 

「褒められる」ことと、「評価される」ことは根本的に違うことだ。褒められることというと前述のような日頃の生活態度とか行動とかの「人間としての活動」に対して行われることであり、評価されるとは、営業成績とか大規模プロジェクトの成功とかの「仕事」に対して行われることだ。社会人としては、褒められるよりも評価された方が自分の給与査定とかにも影響するのだから、そちらを重要視したい気持ちになる。「褒められなくてもいいから評価してほしい」という具合だ。

 

まぁ、職場でお互いがギスギスした関係で仕事をするよりは、相手の良い所を見つけて褒め合える和気あいあいとした職場の方が仕事はしやすいのは確かで、そういう意味では褒め合う活動にも効果はあると思う。ただ、ウチの会社のように業績が芳しくなくて他社が売上や利益を伸ばす中で足掻いているようなところでは、人事考課に繋がるような評価ができるような環境を作る必要がある。ただただ褒め合うだけではなく、正しく評価されることも考えないと、結果的に社員のモチベーションは上がってこないし生産性もあがってこないのではないだろうか。