働く、遊び、時々出かける

ちょっと真面目に書いてみようと思ってます

「うつ」は自己責任なのか

7月から会社を休職している。原因はうつだ。

 

今年に入ってから仕事が忙しくなり、連日深夜まで仕事をすることが増えた。それが原因でまず睡眠障害不眠症)を発症した。身体は疲れているのに夜はほとんど眠ることができない。毎日の睡眠時間は3~4時間程度という日が約3ヶ月以上続いた。

 

睡眠不足は日常的な判断力を低下させる。次第に仕事がうまくこなせなくなり、自分の中で焦りが生じてきた。そして、気がつけば抑うつ状態で仕事に身が入らなくなった自分がそこにいた。

 

もともと完璧主義なところがあり、与えられた仕事を100%以上のレベルでこなしたいと考える質の性格なので、今回の件も、とあるプロジェクトが一緒に対応していた後輩社員の生産性の低さから大幅にスケジュール遅延となり、そのリカバリを私が一手に引き受ける形になったことが要因のひとつであろう。それに加えて、リカバリに関する頑張りが正当に評価されず、リカバリ作業に没頭したことで他の業務に影響を与えたことについて評価を下げられてしまったことも、モチベーションを低下させてしまった。

 

このような、睡眠障害から抑うつ状態への変遷プロセスにおいて、職場の上長から言われたことがある。その上長は、親身になって相談に乗ってくれ、愚痴も聞いてもらったのだが、毎回結論は、「うつは自己責任だ」というものだった。

 

彼から言わせるとこういうことになる。

 ・仕事は自分の裁量で調整し、無理のない範囲ですればよい

 ・無理をして身体を壊しても会社は何も保証しない

 ・そんな状況で無理をして、睡眠障害やうつを発症するのは自己責任もある

 ・自分の身は自分で守るようにしなければダメ

 

確かに、我が身を守るのは自分であって、他人が守ってくれるわけではない。心身の不調を発症しないためには、自ら作業量や作業方法などを調整して、ワークライフバランスをとる必要がある。しかし、その反面で業務を高いレベルでこなさなければ人事評価が上がらず給与査定にも影響するというジレンマがある。特に、ウチの会社のようにアベノミクスに乗りきれず、社員の給与削減を念頭に置いた人事制度改革を断行するような会社では、100の成果を求められて100を返しても評価はされず、120、150という成果が求められる。そういうプレッシャーの中、ワークライフバランスを確保することがどれだけ難しいか、その上長も会社経営陣も理解していないのかもしれない。

 

社員の心身障害発症を社員の自己責任と認識している時点で、この問題の解決は見込めないような気がする。個人の働き方だけでなく、業務の与え方、モチベーションのあげ方といった会社側の責任も一緒に考えていかなければならないだろう。それが、休職して心身の健康回復を図りながら、つらつらと考えていることである。