働く、遊び、時々出かける

ちょっと真面目に書いてみようと思ってます

ワークスタイルは《場所》から《時間》への変革が必要

インターネットが普及して、街中でも高速のWi-Fi環境が気軽に利用できるようになったことで、「場所にとらわれないワークスタイル」というのは当たり前になっている。

当初は、フリーランスの働き方として「ノマドワーカー」なんていう呼び方がされていたのが、今では企業も積極的に取り入れるようになって、「オフィスに出社することなく、テレワークでOK」という働き方を推奨するようなところもある。

もはや、個人の働き方−ワークスタイルは、《場所》という概念からは解放されたと考えても、間違いではない。

《場所》に依存しないワークスタイルが常識となりつつある今、次に変革すべきワークスタイルは何か。それは《時間》ではないかと考える。

ある企業では、テレワーク環境を構築し、社員に積極的なテレワーキングの実践を促している。テレワーキングの実施について、回数制限や理由の如何を問うこともない。そのため、社員は誰に気兼ねすることもなくテレワークを実践している。

これは、テレワーク制度が実効性をもって推進され、成果をあげている事例になる。この企業で働く社員は、オフィスという《場所》に依存せずに、自由に働く環境があり、その環境を積極的に利用することで、仕事に対するモチベーションの向上や生産性向上などの効果を発揮している。

しかし、この成功事例にも、残念ながら不足しているところがあると筆者は考えている。

それは、《時間》の概念からの脱却だ。

確かに、テレワークは働く《場所》に依存しない。しかし、《時間》による社員管理からは脱却することができていない。そこには、名ばかりの成果主義と、働いた時間=評価という従来からの悪しきマネジメント習慣から抜け出せない管理者のジレンマが透けて見える。

以前、ワークスタイル変革は、ワークライフバランスを実現することにあるという考え方で語られることがあった。仕事とプライベートのバランスをとって、働く人が人間らしく生活できるようにしていこうという考え方であったと記憶している。

実は、筆者の周囲では最近このワークライフバランス」という言葉が積極的に聞かれなくなってきたように感じている。その理由は、《時間》の概念から脱却できない今のワークスタイル変革の課題があるのではないだろうか。

《場所》への依存から脱却を果たした今、次のターゲットとして《時間》への依存から脱却することに取り組まなければならない。そのためには、

・勤務時間管理をやめる
・土日祝日などの固定休暇の考え方をやめる

つまり、「24時間365日、いつでも働く自由」を実現することを提案したい。

と書くと、「24時間365日休まずに働けというのか!」という怒りの声があがるだろうが、そういうわけではない。

「勤務時間管理をやめる」というのは、例えば「朝9時から夕方18時まで」という1日の固定した勤務時間をやめて、「働きたい時間に働く」ということ。早起きが得意ならば早朝4時から働いてもいいし、夜型人間なら深夜に働くのもアリだ。

もっと言えば、月曜日にミッチリと15時間働いて、火曜日は仕事をしないという考え方もOK。要するに、勤務時間を1日単位で考えるのではなく、週単位や月単位で考えようということである。

次の「土日祝日などの固定休暇の考え方をやめる」も同じ理論。土日に休んでも、みんなが一斉に休んでいるから遊びに行っても観光には混雑していて楽しくないし疲れもたまる。だったら、土日に仕事をして平日に休んでも問題ないじゃないか、という考えだ。

もちろん、この働き方にも問題点や課題はたくさんある。しかし、《時間》にとらわれることなく自由に働けるようになれば、今以上にワークライフバランスは充実したものになると筆者は考える。

「だったらフリーランスになればいいじゃん」って? はい、おっしゃるとおりです。